問題行動の矯正法について

2022/07/08

ヴィッセでは、問題行動の矯正法には、行動分析学における「行動療法」と「※補完代替療法」と呼ばれる技法を使って行っています。
行動療法とは、犬(人間も)の不適切な行動や態度を、適切な行動や態度に変えていく技法のことです。

この行動療法の優れている点は、「客観性」と「明瞭性」で、技法自体が科学的で論理的であるので、
体罰を与える暴力的なしつけを行うことは決してありません。私も行動分析学を基盤にしてレッスンを行ってはいますが、
行動療法ですべての問題を解決できるものではありません。

なぜなら、理屈だけでは、犬の心の奥底まで理解できないからです。私がレッスンを行う上で最も大切にしているのは、
「愛情」と「感情」です。我々と同じように心を持つ生き物である犬には、机上の論理よりも愛情や感情の方が優るからです。


問題行動で一番つらいのは犬自身なのです。※シーザー・ミランではありませんが、「犬にはリハビリを」「飼い主には訓練を」が
私のモットーです。問題行動は適切な生活環境を与え、飼い主の方が犬の習性と学習の仕方を正しく理解できれば必ず改善します。


※シーザー・ミラン アメリカの有名なカリスマトレーナー。著書に「あなたの犬は幸せですか」がある。


※補完代替療法
補完代替療法とは、現代西洋医学以外の各種療法の総称。「相補する、補う」と「療法」を合わせた言葉で、
一般的に自然療法や伝統的な医療を含めた様々な療法を指します。犬や猫の補完代替療法としては、ホメオパシーやバッチフラワーなどが代表的なものです。

補完代替療法では、表面に現れている身体的な問題だけではなく、精神的な状態やストレスの度合いなどの生活環境にも配慮し、
犬の問題を部分的に捉えるのではなく、全体的(ホリスティック)に捉え、一頭一頭の症状に合わせて行うことが大きな特長です。