愛犬に攻撃行動が起きた時の対処①

2022/05/18
ロゴ

愛犬に攻撃行動が起きた場合、まず行う順番は以下の通りです。


1.咬まれる状況を徹底してつくらない

2.行動欲求を満たし、生活環境を見直す

3.日常生活で行う3つのことを実践する


1.の「その状況をつくらない」は、「服を着せようとすると咬んでくる」とか、「足を拭こうとすると咬んでくる」など、
今後、絶対に服を着せなければいけない、散歩の後、絶対に足を拭かなければならないということはないので、
まず、服を着せるのをやめる、足を拭かない、拾い食いをさせない、咬む要因となるオモチャを与えないなど、
犬が攻撃行動を起こしやすい状況を徹底して排除します。


これは、今後二度と洋服を着せないとか、足拭きをしないという意味ではなく、攻撃する経験をさせないと言う意味で行います。
犬が攻撃する行動を頻繁に行っていると、学習の連続になり常態化してしまうのです。また、飼い主は攻撃を繰り返されることで、
愛犬に対する恐怖心が更に増してしまいます。そうなってしまうと、今後のレッスンが余計に難しくなるので、
攻撃行動を起こす状況を、絶対に作り出さないという考え方です。


反対に犬と喧嘩慣れしている訓練士たちは、犬が噛んでくる状況をあえて作り出し、戦って服従させることで解決しようとします。
この方法が間違っているということではなく、同じことを飼い主が行うのは非常に難しいうことです。
もし、飼い主が決着をつけられなかった場合は、問題が更に悪化してしまいます。


次に2.の「行動欲求を満たす」を行います。お散歩は必ず1日2回行き、できれば公園でロングリードをつけて走らせて下さい。
また、お散歩中は、好き勝手に歩かせないようにします。とくに匂いを嗅がせるときは、好き勝手に嗅がせず、必ず許可を与えて嗅がせて下さい。
日常生活の色々な場面で許可を与えて行動させることで「お伺い」をたてさせ、従属性を引き出していきます。


そして、攻撃行動が収まっている間に、3.の日常生活で行う3つのことを毎日実践して下さい。
最終的なゴールは、犬の我慢と従属性を引き出し、愛犬ときちんとコミュニケーションが取れるようになることと、
「ダメ」がきちんとわかる犬に育てていくことです。