犬と暮らすということ~ヴィッセのテキストから~

2019/12/23

犬と暮らすということ

犬は、飼い主の態度や姿勢を常に見ています。                             

その姿勢や態度が、犬が飼い主を主人だと判断する基準になります。

 

さらに、飼い主の価値観と道徳観はそのまま犬に反映します。
犬の行動は、飼い主の性格と与える環境で大きく変わるのです。                   
 

今、巷に存在する「しつけ」の方法をどんなに実践しても、                       
そこに、しつけの意味と目的を見出せなければ、上手く行くことはありません。

              

また、おやつを使うだけのインスタントなしつけをしても、犬と心がつながることはないでしょう。

親と子、先生と生徒、上司と部下、飼い主と犬、これらの関係はみんな尊敬で成り立ちます。

 

以前、散歩の時に見かけた光景があります。

 

ホームレスの方が、自転車の荷台に目一杯の空き缶を積んで歩いていました。

その横を一頭の犬がぴったりと側について歩いています。               

その犬は、好き勝手に匂いを嗅ぐことも、引っ張ることもありませんでした。

 

そして、お互いが助け合うように寄り添っていた姿に、犬と暮らす本質を教えられた気がします。

 

子供のしつけに近道なんてないように、犬のしつけにも近道はありません。              

古くは古代から、イヌはヒトと暮らしてきました。ワニと、その歯の掃除をする小鳥みたいに。

そうしてお互い助け合い、相手を尊重することで、ヒトとイヌはと共に暮らしてきたのです。