犬のしつけは何のため?~ヴィッセのテキストから~

2019/12/09

犬のしつけは何のために行うのでしょうか?「訓練所に預けたけど、帰ったら元に戻った」 
「本を何冊も読んだけど、上手くいかなかった」 「しつけ教室に通ったが、トレーナーの言うことは聞くけど、

私のいうことは聞かない」」など、こういう話をよく耳にします。

何故こういうことが起きるのかというと、↑の方々に共通していることは「何のためにしつけをするのか?」
という目的(ゴール)がないまま、しつけやトレーニングを行っているからだと思います。


別な事で例えれば、「英会話教室に通ったけど全然喋れるようにならなかった」と言われる方も、

そこに目的や必要性がないからです。しつけの目的は、それぞれの飼い主によって違うと思います。

「自分が不安だから」 「周りに迷惑をかけないため」 「快適に暮らす為」など・・・。

そして、その答えは貴方自身が自分で考えて出さなければならない答えなのです。


他人に聞いても答えられない問題なのです。なぜなら愛犬と暮らしているのはあなたであり、

あなたの生活も犬も、他の方とは全く違うからです。

僕も日中、犬を預かってレッスンをするので、「犬を預けると先生のいうことは聞いても、飼い主のいうことは聞かないのではないでしょうか?」
という質問はよく受けます。以前、ご夫婦で問題行動のカウンセリングを受けられた奥様から、同じ質問を受けました。

すると、傍にいたご主人がすかさず、「もしそうなったら、俺たちが駄目だってことだよ」と、
奥様に言ってくれたのです。僕は思わずご主人に拍手をしてしまいました。 

 

しつけ教室は「基礎」を学ぶところです。私たちがどんなに犬をトレーニングしても、
飼い主がトレーナーから学んだことを、日常生活という「応用」の場で「実践」できなければどうにもなりません


そして、自分が愛犬になったつもりで、「自分の生きがいは何だろう?」ということも考えてみて下さい。

「ご飯を食べること」 「散歩に行くこと」 「ボールを追いかけること」 「友達に会うこと」

なんだか禅問答のようになってしまいましたが、これらの疑問に対する答えはひとつではありません。

何故なら100の家庭があれば、100通りの暮らし方があるのですから。そして、その答え一つひとつをじっくりと吟味してみてください。

※ちなみに私の答えは、「心と体を育み、どこに出しても恥ずかしくない子に育てる為」です。