家庭犬は散歩が仕事~問題行動が起きる要因~

2017/10/28
ゴールデン・レトリーバーとチワワ

犬にとって、飼い主との散歩や遊びは生活のすべてです。
挑戦すること、協力すること、そして、元気に走り回ること・・・
犬の一生は毎日が夏休みです。


犬は体の大きさに関係なく、狼に似た野性の本能を受け継いでいます。
その本能とは、家の中で生きていくものではなく、野生で生き抜こうとする本能です。
匂いを嗅ぐ、探索する、他の犬や人に会うなど散歩は犬にとって最大の学習の時間です。

 

近年、散歩と運動不足による、犬の知力・社会性の低下が、無駄吠えや飼い主に攻撃的 などの問題行動へとつながり、
その数は年々増えていく一方です。とくにこれらの問題は、毎日長時間の留守番をしている小型犬に多く見られます。

 

犬には、犬の持つ自然な本能としての行動欲求があります。その欲求が満たされないと

犬によってはストレスが溜まり、エネルギーのはけ口をどこかに向けようとします。

そして、その鬱積したエネルギーが、無駄吠えなどの問題行動となって表れるのです。

 

愛犬を情緒の安定した犬に育て、信頼されるリーダーと認められるには、

 

① 散歩・運動 ② ルール ③ 愛情の3つを順番通りに与えて下さい。


なぜ順番が大事かというと、犬が生まれながらに持つ行動欲求の自然な順番だからです。犬が何か問題を起こす場合、

飼い主からこの3つのうちの一部しか与えられなかったり、順番が違っている場合がほとんどなのです。

                     

                                                                        『』内、シーザー・ミラン「あなたの犬は幸せですか」より抜粋
 

散歩は、愛犬と信頼関係を築く基礎作りです。散歩は、犬が自分は犬であると学ぶ機会です。

 

子供も犬も、遊びからたくさんの経験を積み重ねることで、

「こころ」・「からだ」・「頭」がバランスよく育ち、健全に成長して行くのです。

 

犬の基本的な行動欲求

 

① 運動本能 ⇒走ったり、飼い主と遊んだりする中で、知力・信頼関係が養われていくと同時に、心と体のバランスが整えられる。

 

 ② 探索本能 ⇒外界の自然で豊かな環境から、「嗅覚」や「視覚」などの感覚を通じて「脳」への刺激が必要。