よく言われるリーダー像とは?

2017/10/20
横浜

よくしつけの本に、犬のリーダーになるには、

 

・犬を飼い主より先に歩かせない
・玄関を出る時は飼い主が先
・食事は飼い主が先に食べて犬は後
・犬と一緒に寝ない

 

などと書かれていますが、これらの事項は「主従関係」を築くことを前提に書かれています。
そして、これらの犬社会のルールを守って、いくらあなたが「今日から俺がお前のリーダーだぞ」と言っても、   
あなたが犬のリーダーになれる訳ではありません。

 

なぜなら、あなたがリーダー(上司)にふさわしいかどうかは、犬(部下)が決めることだからです。                 
そのリーダーには、犬側から見たリーダー像と、人間側から見たリーダー像の2つがあります。

「犬側」から見た理想のリーダーは、きちんとコミュニケーションがとれる人だと思います。
犬は不安になったり、パニックになったり、興奮したりした時に自分をコントロールできなくなります。
そんな時に、飼い主がきちんとコミュニケーションをとり、愛犬を落ち着かせることが出来てこそ、しつけの意味があるのだと思います。

そして、そんな苦手なシチュエーションの時に、何をすべきかをきちんと指示してくれ、
コミュニケーションが取れる飼い主を、犬は信頼するのではないでしょうか? 

 

上司と部下も、先生と生徒も、親と子も、そして、夫婦もコミュニケーションが取れてこそ、
そこに、尊敬や信頼が生まれるのではないでしょうか。

 

「人間側」から見たリーダーにふさわしい人とは、「全責任を負える人」だと思います。
全責任とは、「散歩」「身体のケア」「健康管理」「知識」「しつけ」「生活環境」など、すべてのことに対してです。 

 

大事なことは、「犬に厳しくするのではなく、自分に厳しくなること」だと思います。
多くの人が愛犬に理想や完璧を求めます。しかし、その前に自分が完璧な飼い主であるかどうかを自問して下さい。
もし、完璧な飼い主にはなれそうにないと思ったら、犬にも完璧を求めないだけの話です。

 

従来の犬のしつけは「主従関係」が前提だったので、飼い主は命令していうことを聞かせようとするだけで、

何も学ぶ必要がありませんでした。しかし、人と犬は文化も習慣も、コミュニケーションの手段が違います。

その「種」が違う生き物が、快適に共に暮らして行くには、お互いを理解しお互いに学ぶ必要があるのです。