甘噛みについて

2022/06/03

犬が甘噛みをしたら「マズルをつかんで叱る」「仰向けにして叱る」「チョークチェーンで首を絞める」など、
いまだにこういうしつけ方があることに心が痛みます。相手はまだ赤ちゃんです。
人間の赤ちゃんに、こんなことをする人はいないと思います。

一般的に甘噛みは歯が痒いからと言われていますが、なぜ子犬は甘噛みをするかと言うと、

成犬になった時に、チームの一員として狩りに参加しなければならないので、
兄弟たちと毎日狩りの練習(プロレスごっこ)をする必要があるのです。これは子猫も同じです。

 

しかし、飼い主の元に来た犬には兄弟がいないので、飼い主を狩りの練習相手に求めます。
もし先住犬がいる場合は、先住犬が格好の練習相手となります。


犬が甘噛みを始めたら、叱るか、すぐにその場を立ち去るか、一切反応しないかのどれかになります。
しかし、どの方法もすぐには効果が出ることはありません。結論としては、甘噛みをすぐにやめさせる方法はありません。


甘噛みは、大体5~7ヶ月齢位でやらなくなりますから、それまで何とか耐えてもらうしかありません。
稀に7ヶ月過ぎてもやる犬もいますが…。また、甘噛みを放っておくと大人になって、
本気噛みになると言っている人達がいますが、甘噛みと本気噛みは全く別の問題です。

もし将来、犬が本気で飼い主を噛むようになったら、それは、生活環境も含めて、しつけ方ではなく育て方の問題です。

甘噛みはやめさせようとするのではなく、齧るという行動欲求を満たすことが一番の解決策です。
以下、甘噛みを減らすために必要なことになります。

 

1.ガム(牛皮)やアキレスなど、噛むものを毎日与える。

2.ロープで引っ張りっこをして、エネルギーを発散させる。

3.プロレスごっこが出来るお友達を探す、またはドッグランに行く。

4.度を過ぎた甘噛みは、しっかりと叱る。