犬の学習の仕方

2017/10/26
氷川丸とかもめ

犬が良くも悪くも色々な行動を学習するのは、
私たち人間の反応によって、行動が強化されるからです。


犬は、自分の利益になることはすぐに学習すると同時に、
飼い主が喜ぶことは自分も嬉しくなり、何度でも繰り返したくなります。

 

例えば首輪やリードを付ける時に、「待って、待って!」落ち着いて、ほら動かないで!」と、
飼い主が話しかけすぎると、犬は飼い主が喜んでいると思い、余計に興奮するようになります。

 

そして、実際には犬は待っていませんから、いつまで経っても大人しく待てるようにはなりません。

僕はこれを「独り言」と呼んでいます。

 

飼い主が喜んでいることに気づいた犬は、飼い主を喜ばせるには
「じっとしていないことが良いことだ」ということを学んでいるのです。


犬に大人しく首輪やリードを付けさせるには、話しかけすぎないことです。
犬にリードを付ける度に飼い主が話しかけすぎるのは、犬の方が飼い主をトレーニングしたとも言えるでしょう。

こうして犬と飼い主は、知らないところで常にお互いをトレーニングし合っているのです。
 

 

しかし、どちらかと言えば、飼い主が犬にトレーニングされていることの方が多いようです。
分かりやすい例として「飛びつき」があります。

犬が飛びついた時に、飼い主がなだめるように叱ると、犬にとって飼い主の言葉が「ご褒美」となり、
犬は飼い主が喜んでいると思い、余計に飛びつくようになってしまいます。
犬の飛びつきが直らないのは、飼い主が毅然と拒否していないからなのです。

こうして飼い主は叱っているつもりでも、犬にとっては「ご褒美」となっていることは
様々な場面で見受けられます。犬は、物事を「利益」「不利益」で判断します。


自分に都合が良いことはすぐに学習しますし、逆に飼い主にとって都合が悪いことは、なかなか覚えてくれません。

飼い主の方は、自分の与えている言動が犬にとって「ご褒美」となっていないかを、常に意識するようにしてみて下さい。

 

どうでしょうか? 皆さん、愛犬とちゃんとコミュニケーションは取れていますか?

それとも、独り言をいつも言っていませんか?